- 扁桃をかたち取る瞳
- きっとこの珈琲を飲み干す頃には
- ビスケットでちょっとかさついた声であなたが言った
- ワイングラスに透かして見る劣情
- 渋谷の喧騒をナイフで切り分けて
- 憂愁は震えるゼリーのように
- 退屈が卓子でエプロンを掛けられるのを待っている
- 氷菓子を舐める青い舌先
- 舌先をちょっとのぞかせて「ちべた」って、言えてないよ
- 口ひげできてるよ、って教えてあげない
- はじける泡に溺れたい
- 半分この大きい方をあげる
- 青色のドロップが出たら君に告白しよう
- 極彩色の欠片を光に透かす
- てのひらに夢の剥片
- 飴玉みたいに記憶を瓶に詰められたらいいのに
- チョコレートのワルツ
- 我夢と一緒に惰気を噛み砕く
- カステヰラひとかけ分の慈悲
- ちょっと味の濃すぎた青椒肉絲
- 山姥切国広+山姥切長義
- 塩辛い倦怠を絡めて平らげた
- 折原臨也×平和島静雄
- 甘ったるいタルトタタン切り分けて
- 土岐蓬生×榊大地
- わたしパイナップルって大っ嫌い
- 愚かしい貴方にはひとかけの憐憫をル
- 七つのメニューからお好きなものをどうぞ
- 毒々しく色づいた享楽にナイフを突き立てる
- 混合酒に恋の隠し味
- 果蜜過多の恋
- 蜜瓜汁酢
- 酒精に溺れた彼の末路について
Title by Garnet
Photo by raddiey.net