- ナノ -

罰ゲーム2




「らーんらん、顔隠してちゃ罰ゲームにならないでしょお?」
「…う、るせ…っぁ」
「ひゅー、今締まったね」
「…あ、やぁ…っふ」

 しきりに髪を振り乱すランランの顔をズームにしてカメラを回す。いやいやとばかりにシーツに頬を擦り付けるランランは決してカメラのレンズを見てくれなくてこれはこれで寂しかったり。今夜の収録で、ランランは罰ゲームに大手をかけたわけで。それならもういっそのこと良い画が撮れるように予行練習と称してランランの腕をベッドサイドにくくりつけたのは今から少し前のこと。

「らんらーん、そんなに首振って…ほら、ほっぺ赤くなっちゃって」
「ひっ…ぁ、」

 つい、と伸ばした手のひらが触れたそこは蒸気したはだが焼けるように熱い。しきりに中を突きながら、襞を擦りあげるようにして腰を前後させれば可哀想なくらいに背を強張らして快感をやり過ごそうとするランランの姿にぼくのそこはただただ質量を増すばかり。ジー、と響くのはビデオカメラが映像を納める音。レンズの先のランランとは未だに視線が合うことはないけれど、ひくひくと脈打つそこはぼくが離れることを許さない。

「ね、ランラン。気持ち良いね」
「…最悪、だ……ばか」

 掠れた声音で返されたそれはつい先程にランランがディスプレイ越しに呟いたその言葉。最悪?うそつき、最高、の間違いでしょ。ね、ランラン?



‐End‐
まさか公式でくるだなんて。
20131102.