- ナノ -

橘真琴×松岡凛

見詰める先の鋭い視線に真琴は瞳を細めてまるでそれが太陽か何かのように眩しげに、けれども愛おしげに凛へと視線を投げる。寄せられた視線に凛が気付くことはないだろう。そんな結果すら真琴が好む凛の一部であるからそれについて何かしらの感情を抱く時期はもう過ぎた。
(見過ぎだっつの)
不意に振り向かれた赤い瞳。んべ、と戯れに出された舌と、ほんの少しだけ色付いた頬に真琴の顔にも熱が上がった。