- ナノ -

寿嶺二×黒崎蘭丸

今夜は帰らないで

零時の鐘が鳴って、仮面を外す奴へと背中を向けてベランダへと向かう。待って、と引かれる袖口に振り返った先にいた男は普段仮面のしたに隠している素顔を晒していた。歌うようにおれの名を口にした男はおれをベッドへと導いて、それから共に、沈み込む。夜はまだ、始まったばかり。