寿嶺二×黒崎蘭丸
ぼくの半分
君はぼくの半身だと男は言った。馬鹿言うな、男の返しにもう一方の男は瞳を細めて笑って見せた。その笑みが、男はどうにも気に食わない。おれの人生はおれのものだ、男は答える。その言葉に最初に口を開いた男はそれは楽しく喉で笑う。触れる手のひらが熱いのは相手か己か。
ぼくの半分
君はぼくの半身だと男は言った。馬鹿言うな、男の返しにもう一方の男は瞳を細めて笑って見せた。その笑みが、男はどうにも気に食わない。おれの人生はおれのものだ、男は答える。その言葉に最初に口を開いた男はそれは楽しく喉で笑う。触れる手のひらが熱いのは相手か己か。