- ナノ -

寿嶺二×黒崎蘭丸

隣との距離

人ひとりぶん空けて座るソファでの定位置が確立されたのはもう随分と前のこと。その距離を縮めてそれから髪に伸ばした手を払われて、わざとらしく頬を膨らませて拗ねて見せれば悪かったって頭をぐしゃぐしゃに掻き撫でられる。その手をとって送る口付けに彼は舌打ちを漏らす、…ああ幸せだ。