- ナノ -

聖川真斗×神宮寺レン

じ、と見詰められての言葉に情けなくも肩が跳ねたのが分かった。暑さにでもやられたかい、なんて茶化す間も与えられずに抱き締められて、ぎゅうぎゅうにその腕に閉じ込められた。見た目よりも、がっしりとしたその腕に昔の華奢な面影は感じられずに少し、寂しい。とくんとくん。響く音は果たしてどちらのものなのか。オレも、お前に答えて良いのかな、ねえ、聖川。