- ナノ -

奥村雪男×奥村燐

ねえ兄さん、って。後ろから呼ばれたから振り返ろうとしたらぎゅうって雪男が抱き着いてきた。ふわって香る雪男の匂いに心臓がばくばく音をたてるのが分かって顔はかあっと熱くなるのを感じた。兄さんが好きだよ、なんて。もう何回も聞いたその言葉が嬉しくて堪らないくらいには俺も雪男が大好きだぜ、って。この気持ちが全部雪男に届けば良いのになあって思った。