- ナノ -

八木沢雪広×東金千秋

「ユキ、おめでとう」その言葉と共に差し出された包み。数回の瞬きの後に、覚えてくれていたんだね、と返せば。当たり前だろ俺を誰だと思っているんだ、なんて実に千秋らしい言葉が返ってきた。それが妙に嬉しくて、今日だけはと少し、欲張って千秋を抱き締めれば。ふ、と小さく笑った千秋は僕の腕の中で瞳を閉じた。