- ナノ -

如月響也×東金千秋

夏休みが終わるな、と。なんとなく受話器越しに呟けばそれがどうした、との返し。そりゃ俺にはあまり変化がねえけど、あんたは受験があるだろ。きっとこうやって声聞くことも少なくなるのかって思っちまうんだよどうしたって。どうにもいかなくなってつい口から洩れたその言葉に東金は喉を鳴らして笑った。電話なんかいつだってしてやるぜ、と。俺の頭脳を侮るな、だとよ。なんだこいつ一々格好良いんだよな。