- ナノ -

加地葵×衛藤桐也

「はいこれ」
「えっと、」
「何呆けた面してんの、葵サンの誕生日でしょ」
「あ、」
「…はあ、まさか忘れてたの?」
「うーん、ちょっと最近は慌ただしくて、ね」
「うん知ってる、葵サン大学上がってからいつも忙しそうにしてるから」
「…衛藤、くん」
「桐也で良いってば」
「う、ん」
「なんて顔してんの、別に良いことでしょ」
「……」
「あー、もうほらケーキ。話しはそれから」
「あの、」
「俺のことは気にしないで葵サンは好きに行動しなよ、でも葵サンの隣は俺だから。それだけ忘れなきゃ良いよ」
「…ふふ、」
「なに?」
「ううん、格好良いなあ、って?」
「あっそ」
「桐也くん、ありがと」
「どういたしましてー」