K'と両想い
「あ〜〜!煙草くさい!!!」
アジトに戻るとK'が煙草を吸っていた。
「うるせぇ、いつものことだろうが」
「そうだけどなんか耐えられなくなってきたなぁ…。ねえクーラ?」
ソファに座ってペロペロキャンディを口に咥えながらウンウンと頷く。
「けーくんもクーラみたいに飴でも舐めてれば?」
「チッ…うぜえ」
そう言い捨ててK'は部屋に戻って行った。その後マキシマさんとクーラと話したり夜ご飯の支度をしたりして時間は過ぎて夜になった。この日は見たいドラマがあったのでみんなが寝静まった頃真っ暗なリビングでテレビをつけて見ていた。小腹が空いたのでいつもの腹いせにK'のビーフジャーキーを食べようと持ってきた。
「テメェ…なに勝手に食おうとしてんた?」
「ギャァァァァ?!」
うるせぇな…と言うと睨まれた。私はびっくりして適当に意味わかんない言葉を並べ言い訳をしたが無視されてしまった。
「てかけーくん寝ないの?」
「目が覚めたんだよ、アンタはなんで寝ないんだ」
「テレビ見るから寝ないよ」
私はそう言ってK'にあの俳優がかっこいいとかあの女優は不倫したとかあの人はアイドルだけど演技上手とか他愛もない話をした。とにかく私はK'と沈黙になるのが嫌だった、理由はわからないが。
そうがんばって話しているとK'は腕を私の肩に置き体を寄せ唇にキスをした。ふに、と柔らかい感触がする。私は特別びっくりはしなかった。いつかはこうゆうことになるだろうと薄々感じてはいたのかも知れない。
「…なぁ、苦い?」
「うん、苦かった。やっぱ煙草やめようよ」
「無理だね」
「じゃあ煙草吸いたくなったら私の唇にキスしていいから」
「何言ってんだ」
「ねぇけーくん好きだよ」
3秒くらい見つめ合うとK'は私にキスをした。今度は深く熱いとろけるようなキスをし結局私たちは朝までお互いを求め合った。