幸福(傭兵)

最近新人が入った。俺より若く、あまり動くことに慣れていないお姫サマみたいな奴。最初の試合の時あまりにも怯え、緊張していたので助けてやると「ありがとう」ととびきりの笑顔を向けた。何試合かするとアイツも少しは上手くなり、今では俺とアイツはお互い助け合う仲になった。おまけに俺にすごく懐いている。

全ての試合が終わった夜、俺とアイツは談話室かどちらかの部屋で話をする時があった。その時俺はチャイをつくる。傭兵時代よく仲間につくっていたので味には自信があるし、夜は寒いので飲むとスパイスが効いて温かくなって良い。

コンコン コン ココン

このノックの仕方はアイツだ。俺はドアを開ける。

「ナワーブ、今いいかな」

「おう、入れよ。今チャイ入れてくるからな」

「…うん」

そう言って部屋を出る。いつもなら部屋で待っててくれるアイツだが今日はなんだか違うようだ。俺の傍から離れようとせずずっと横にいる。いつもより顔も暗いし何かあったのだろうか

「今日なんか暗いけどなんかあったのか?」

「なんでもないよ」

「じゃあなんで着いてくるんだ?」

そう言うと黙ってしまい、俺の顔をチロっと見て部屋に戻った。わざわざ戻ることはないんだけどな…と思う。
2人分チャイをつくり、昼間ウィラやフィオナがつくったであろうクッキーを何個か貰い部屋に戻った。

「おい、どうしたんだよ?」

俺のベッドでアイツが泣いていた。俺はトレイを机に置いてすぐ様向かう。頭を撫でてやると体を起こし近づく。

「あたし…最近ダメなの…」

「何がだよ。お前はがんばってるだろ?」

「ダメなの。最初に吊られるし、チェイスも下手くそでみんなに迷惑かけてばっか…」

「お前はまだまだ新人なんだからしょうがないだろ?それに俺がいるんだから、な?がんばろうぜ」

そう言うと可愛い顔が鼻水と涙でグシャグシャになっていてギリギリ聞き取れる声で「ありがとう」と聞こえた。

それから2人で夜のティータイムを楽しみ、元気を取り戻した頃にアイツはあるお願いをしてきたのだ。

「あのね、ナワーブ。今日一緒に寝て欲しいの。最近悪い夢ばかり見るの…。おねがい、とても怖いの」

上目遣いで捕まえられたウサギみたいな顔をするからつい了承してしまい、アイツはルンルンして一旦寝間着に着替えるって部屋に戻った。その間トレイをキッチンに戻しに行った時に考えたのだが、アイツには危機感がないのだろうか?俺は男だと思われていないのだろうか?そんな思いが張り巡らさった。

戻ってきたアイツは俺にはちょっと刺激が強すぎた。薄いキャミソールに短パンでしかもブラをつけていないためかキャミソールからちょっとだけ乳首が浮いていた。俺は目のやり場に困りながらベッドに寝かせた。困ったことにアイツは俺の腕に抱きついてくる。…とてもかわいい。しかし俺も男だ。薄い生地でしか守られていない、ほぼ生乳と言っても過言ではないアイツの胸が体に当たっている。俺のアソコはもう痛いくらいに勃っていた。
一方のアイツの表情を見ると安心して眠っていた。きっといい夢見てるんだろうな、と頭を撫でてやるとちょっとだけ笑った気がした。
かわいい…と思う。いや普通に顔はかわいいと思う。ウィルだって言ってたし。ただ俺は愛おしくも思う。こんな小さい体で毎日がんばってんだもんな…。手だってこんなに小さい。
正直俺はコイツのこと、好きなんだと思う。いや、好きだ。薄々自覚はしていたが。
ならコイツは?と思い俺は耳元で「〇〇、好きだよ」と囁いてやる。…が、返事は返って来ずスー、スー、と寝息を立てているだけだ。だよなぁーと思い俺は股間を沈める為にゆっくり起き上がりベッドから起きようとする。
するとガッと腕を掴まれ思わず「ヒッ…!」と声が出る。

「どこ行くの…?寂しいよ」

「ちょっと便所!!すぐ終わるから待っててくれ!」

そう…と言って布団に潜った。そして俺はトイレで股間の欲を放出した。思わず〇〇のおっぱいを思い浮かべてしまった。〇〇ごめんな。

戻ると〇〇は爆睡していたので安心して俺も布団に戻る。なんとなく俺は

「おやすみ〇〇。愛してる。いい夢を」

おでこにちゅっとキスをした。

「んー…なわーぶ、すき。あいしてる」

そう言って寝ぼけたままキスを仕返してくれた。…幸せかよ。




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