浩平くんデートをしようよ!
あたしの彼氏はかっこよくてスラっとしていてどんな服も着こなすし、性格だって優しいしあたしが困ってると気にかけてくれたり、突然プレゼントをくれたりってこともあったりする自慢の彼氏だ。そんな自慢の彼氏にあたしは秘めていることがある。
「浩平くん来週の日曜日デートをしようよ」
「うんわかった。なんかこの前行きたい古着屋あるって言ってたよな」
「そうそう!そこ行きたいの」
その古着屋とはロリータファッション系専門の古着屋だ。行きたい古着屋あるって前から言ってたのだが浩平くんはそれはロリータ系とは知らないしあたしがロリータ系好きっていうのも知らない。だからあたしは来週の日曜日ゴリゴリのロリータファッションで現れてすべて打ち明けてみようと思う。これが原因で別れることが大体だけどあたしはロリータファッションをやめれないし、ちょっと試してみたいしね。
そして日曜日の朝、あたしはクローゼットから赤いワンピースを出し、フリフリで白のエプロンと合わせる。夢がいっぱい詰まったパニエも穿いてふわふわに仕上げる。頭にはリボンのついたヘッドドレスを。まるでお人形さんの気分。
5分前に集合場所に着き、浩平くんを待つ。きっとびっくりしちゃうんだろうな嫌いになったら寂しいなぁと思う。
「〇〇?」
「おはよう。びっくりした?」
浩平くんは口をモゴモゴして何か言いたげな顔をしている。あ〜引いちゃったか。やっぱり今回もダメだったようだ
「超かわいい...。お姫様みたい!」
そう言って手をぎゅって掴む。予想外の展開に混乱してしまう。
「えっ、この格好引かないの?」
「なんで?俺はどんなお前でも好きだし、何よりも可愛すぎるよ」
初めて言われて照れてしまう。この後二人でロリータ服を買い漁ったのはまた今度のお話で。