二階堂浩平の勘違い
※トリップ主
〇〇はお腹に激痛を感じていた。さっき昼ごはんを食べたのだがそれが食べすぎてしまったようでお腹に響き、さらに吐き気を催していた。
「お米食べすぎた…」
兵舎の中を掃除するのやめてちょっと休もうと思い、箒を片付けた。そして誰もいなさそうな畳の間を見つけ入ろうとした。
「〇〇ちゃん!」
「浩平くん」
にこにこと笑ってるこの兵隊さん、実は私の彼氏だ。私のことを大切にしてくれて優しくて、でもちょっとワガママなところもある私の大好きな人。でもモルヒネ打つのはやめてほしい。
「顔色悪いしつらそうだけどどうしたの?」
「いやぁーちょっと…」
お腹痛いんだって普通に言うのはおもしろくないから
「多分だけどね浩平くんの子、妊娠しちゃったみたいで」
「えー!!」
浩平くんはとても驚いていた。目をかっぴらいて手足をバタバタさせている。実は私は浩平くんとの営みはしたことないのだ。だから突っ込んでくれるとおもったのにどうやら本当に信じてるっぽい。
「すごいよ〇〇!!子供は〇〇に似た女の子がいいな!あ、子供の名前も決まってるんだ!名前はね〜」
本当のことを言おうと思ったがやばいタイミングを逃した。キラキラした目で手をぎゅっと両手で握られながら語られる。とゆうか浩平くんはどうやったら子供が生まれると思ってるんだ?いつの間にかお腹の痛みなんて吹っ飛んでいた。
「これはとてもめでたいことだよね!?軍曹とか色んな人に報告してくる!」
「えっ、待って!!」
やばいこれはさすがにやばい。本当のことを言わなければ。浩平くんはキョトンとした顔で振り返る。
「妊娠したのって…嘘だよ。本当はご飯食べ過ぎただけ」
「…え?」
ゴメン、と私は言い捨て部屋を出ようとしたが、腕を掴まれ壁に追い詰められる。浩平くんは真面目な顔して無言で私の顔を見るが私は怖くてごめんなさいごめんなさいと言うだけしかできなかった。
「俺たち何も子作りしてないのに授かるってことはやっぱおかしいよね。神様が授けてくれたのかなって思ったんだけど」
浩平くんは私の耳元にある横髪を触りながら喋る。そして私の脚と脚の間に自分の脚を入れてスカートがめくり上がりパンツの上から膝でグリグリし始める。これはかなり怒ってるんだなと思った。
「じゃあさ今から本当の“子作り”しようか」
蛇に丸呑みされる蛙のような気持ちだった。