二階堂浩平と住むA
※前回の逆トリ夢の二階堂視点です
〇〇ちゃんが帰ってきた音がした。ガチャって鍵を開ける音、コツコツと靴を脱いで置く音、トントンと歩いてくる音。
「おかえりさない!」
大好きな〇〇ちゃん。最近はなんだかお疲れ気味みたいだ。
「つかれた?」
「うん、今日はね…」
可哀想な〇〇ちゃん。そんなにつらいならお仕事やめちゃえばいいのに。俺とずっと一緒にいてよ。俺は〇〇ちゃんをぎゅーって抱きしめた。〇〇ちゃんの体温が体に伝わる。体温だけでなく〇〇ちゃんの甘い香りがする。最近はほぼ毎日してるのに今日だって昨日だって胸が高鳴ってしまう。
そんな俺と〇〇ちゃんの出会いはとっても変だった。いつもみたいに寝て起きたはずなのに目が覚めるとズドーーーンと床が抜けて俺は落ちた。俺は何が起こったか分からなかった。すると酷く怯えた女の人が床に牛乳ぶちまけてこっちを見ていた。
「ねぇ!誰なのォ!?」
「ギャァァァァァァ!!!」
「ねぇ!!誰!?!?」
「アァァァァァア!!!」
俺も〇〇ちゃんも酷く動揺していてしばらく会話もできなかった。そしてここがどこなのかと俺がどこから来たのかを話して俺はどうやら未来へ来てしまったことをわかった。
「あの、元にいた世界への戻り方がわかるまでここにいていいですよ」
「えっ、いいの?」
〇〇ちゃんは優しく微笑んで了承してくれた。なんていい人なんだろう。嗚呼、洋平もそう思うだろ?
だけどいつしか“いい人”じゃなくて“好きな人”に変わっていった。優しくて頑張り屋さんで可愛い〇〇ちゃんに惹かれていった。好きなのは俺だけじゃないよね?
「ねぇ〇〇ちゃん、俺のこと好き?」
「二階堂くんのこと大好きだよ」
うれしい。俺たち愛し合ってる。
「俺の事下の名前で呼んでよ、浩平って」
「浩平くん」
天にものぼる気分だ。
「…大好きだよ」
2回も言ってもらった。俺は思わず抱きついた。〇〇ちゃん大好き愛してるよ。俺は君がいなきゃダメだよ。もし帰り方わかったらこんなとこ抜け出して一緒に帰ろうね。