K'とおはよう

 目が覚めるとベッドの上で寝ていてカーテンの隙間から差し込む光が眩しく目がチカチカした。昨日はK'達のいるアジトにヘトヘトになって帰ってそこから夜ご飯を適当にこしらえて少し酒を飲んだような記憶しか残っていない。誰かが酔った私をベッドまで運んでくれたのだろう。そう思ってまた眠りに着こうとするが何か背中が温かいと感じ違和感を感じた。
 おそるおそる少し顔を横にして目を凝らすと私は驚嘆して眠気が吹っ飛んだ。K'が私に後ろから抱きつく形でスースーと静かに寝息をたてて寝ていた。私は初めて眠っているK'を見てK'は普段荒々しいが眠っているときはなんだか可愛いと思った。そういえば昨日の夜、K’と一緒にお酒を飲んだ気がする。しかもよく見渡すと部屋が私の部屋ではないことに気づく。私は一気に体がぽっと熱くなりベッドから出ようとしたが、

「おい、動くんじゃねーよ」

と腕を引っ張られ、そのままバランスを崩してまたベッドに寝っころがってしまった。何がなんだかわからないまま私はK'の胸に顔をうずめる体制で抱きしめられK'の香りを感じた。

「えっと、昨日私はお酒を記憶を失うくらい飲みすぎてそっからK'は私をここまで運んでくれたってことでいいのかな?」

「そういうことだな」

私はK'にありがとうって言うとそのまま頷いた。時計を見ると10時を過ぎていたがもうなんかどうでもいい気持ちになった。

「なぁ、昨日アンタ酔ってて記憶ないみてぇだけど」

「うん、全くないなぁ」

「アンタ、オレの事好きなのか?」

K'は薄ら笑いを浮かべながら言った。目がギラギラしていた。
私は頭に???が浮かびとてもな急展開にびっくりした。

「えっ、なんで?!」

「昨日言ってたぜ。オレに向かって好きだって。ずっと前から好きだったって」

ずっと隠してたけど確かに私はK'が好きというか気になっていた。顔は整っててかっこいいし、いい匂いがするし、なんだかんだ言って仲間想いな面があり、好きだった。私は心の底からお酒怖いと感じた。そして一気に恥ずかしくなった。

「なぁ答えてくれないのか?」

K'は色っぽい顔をして私を見つめる。私の心を見透かしてるような、挑戦的な瞳をしている。
このまま答えないで黙り込むのも空気が悪くなりそうなので私は正直に言った。

「実は結構前からK'のこと好きだったよ。なんかごめんね。お酒の勢いだから気にしないでね」

私は急に悲しくなった。付きあえる訳ないし、私なんかに言われても困るだけなんだろうなと考えた。目の奥がムズムズしてきて涙が出そうになったががんばって抑えていた。

急にK'は私をぎゅっと抱き寄せ私の耳元で囁いた。

「へぇ、オレはアンタの事結構興味あるぜ?」

その瞬間キスされ私の頭の中は真っ白になった。






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