K'と仲良くなる
暇つぶしに外を歩いて疲れたからアジトに戻った。
「〇〇おかえりー!」
クーラがいきなり抱きついてきた。私はただいまとお返しに抱きつく。
「マキシマさんは?」
「おじさんは昨日徹夜で作業してて疲れてるからあっちのソファーで寝てるよー」
クーラも〇〇が遊んでくれなかったから暇で眠かったよーとあくびをしていた。マキシマさんが徹夜で作業して次の日眠り込んでしまうのはいつもの事なのだけれどあんまり無理しないでほしい。記憶のない私の面倒を見てくれて大事にしてくれるマキシマさんが私は大好きだった。
「そういや今日まだK'の姿見てないなー」
「そうだよね」
私はマキシマさんが大好きだけどその相棒のK'さんは苦手だ。柄が悪いってゆうか全体的に怖い。けど顔は整っている方だ。クーラはよく普通にいじったりできるな、私の場合目が合うと緊張して話せないのに。
その後私はマキシマさんの様子を見にソファーの方に向かった。すやすや眠っていてなんだか見ていて和まされた。でもそろそろ起きた方がいいなと思い、私はマキシマさんの大きくて太いお腹の部分に跨いで座ってみる。某有名アニメ映画のワンシーンみたいで何故かワクワクしてしまった。それからほっぺを触ろうと思い、手を伸ばした
「なにしてんだ」
私は心臓が飛び出すし全身の毛穴という毛穴が開くようなそのような感覚がしてびくっとなった。しかも話しかけられたのはK'さんで余計に心臓がバクバクした。
「っ…」
私は飛ぶようにその場を去った、つもりだった。
「アンタ、いつもオレを見たら逃げるよな」
なぜか追いつかれて腕を掴まれている。しかも整ったかっこいい顔が近い。私は突然の事で声が出ない。緊張もあるし心臓がバクバクいっててやばかった。
「…なぁ、なんで逃げるんだ?なんとか言えよ」
私はこのままじゃダメだと思い、声を出した。
「けっ、K'さんが怖いし顔が…整っていて緊張するから、です」
言った途端私は涙が出てしまった。K'さんは目を丸くして私を見た。するとK'さんは私の頭を撫でた。前にマキシマさんに頭を撫でられて慰められていたことを思い出した。私はしばらくして心が落ち着き涙も止まった。
「怖がらせちまって悪かったな」
「いや、K'さんは悪くないです私もきちんと話したことないのに誤解して本当にすいませんでした…」
K'さんはまだ私の頭を撫でてくれていた。本当はもういいのだが心地いいのでこのままにしておこうと思った。
「っつかさっき顔が整ってるって言ってたけどあれ本心か?」
「本心です…。だってK'さんかっこいいじゃないですか」
そう素直に述べるとK'さんは照れたように少し横を向いてそうかと呟いた。