ギーマさんとメンヘラD(pkmn)

意識が戻るとまず肉の焼けた臭いがした。そして霞んだ目を擦ると食卓にはいっぱいの料理が乗っかっていた。後ろではなにやらトントントンと何かを切るような音がする。ギーマは体を起こし後ろを向くと〇〇が手際良く野菜を切っていた。なんでこの女がいるんだ?と考えたが気づかないうちにストーカーされてて家に入られたのかと思い出した。テレビではマラサダのcmがやっている。眠いな、と再び目を閉じた瞬間唇に柔らかいものが触れた。ハッと目が覚める

「君、今なにしたんだ?」

「あっ、目覚めてくれたんですね。おはようギーマおじさん。キスしたんですよ」

彼女はニコニコしながら答えていたがそんな軽々しくしていいのだろうかとギーマは考える。

「なんでキスしたんだ?」

「目覚めないし...それに...」

「なんだい、教えてくれよ」

彼女はもじもじしながら言う。ギーマはもしやと思いながら聞く。

「私ね、おじさんのこと本当に好きになったみたい」

そう言うと照れているのか少し俯く。

「へぇ」

そう言ってギーマは笑った。

「今日はとてもいい出会いがあるなって信じてたら本当にいい出会いがあったの。だってギーマさんと会ったし。だからギーマさんと私は最初から出会う運命だったと思うの!」

という恥ずかしいセリフを言った後、〇〇は何事もなかったように“いっぱいつくったから食べてね”と言いギーマに料理の皿を差し出す。食べてみると普通においしいがずっときちんと食べていなかったギーマからすると100倍おいしく感じた。

「おいしい?」

「うん、とても」

そんな他愛もない話をして黙々と食べる。ギーマはさっき〇〇の言ったことを思い出す。出会う運命だの好きだの色々考えさせられた。そもそも今日初めて会った人間なのにどうしてそんな早く好きになれるのか。それに出会う運命なら私がギャンブルで大失敗してアローラに高飛したのも運命ってことなのか?と。
一方の〇〇はやはりドキドキしていた。〇〇はスカル団にバタフリーを盗られかけてた時にギーマに助けてもらってから2人の運命は確実だと確信したのだ。だからずっといるべきだと思った。ギーマは多分まだ私のことを好きじゃないがもうすぐ好きになってくれることだろうと信じることにした。




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