「……」
「……」
「……相変わらず地味だよね」
「な、」
いつ見ても地味。
これといった特徴もない。
強いて言えばミントン好き。
今横にいるコイツ……、山崎退は監察だからかあまり仕事が一緒になった事がない。
いざ見回りに一緒に行く事になってもこの地味さ。
「名前さん、口に出てますよ。何ですか、いじめですか。」
「あらら声に出てた?気付かなかった」
「ちっ……俺が地味だからってどいつもこいつも……」
「何か言った?」
「いえ、何も」
全く、どんな生活したらこんな地味になるんだか。
「地味なら地味なりにさ、何か派手になる努力をするべきだと思う訳よ」
「何ですか、努力って……」
「常に青学のジャージを着てみるとか。」
「いやいや、もはや真選組じゃなくなっちゃいますから!」
「君も第二のリョーマさ☆」
「やめてください、なれないですから!てか前それやって通報されそうになりましたから!」
くそう……やはり前にも実験済みか。
とまあ何だかんだ話してるうちに、あたりはすっかり夕方。
「なんか見回りしてるのがもったいないね」
「そうっすね」
「サボろっか」
「俺が副長に怒られるんで嫌です」
こんな綺麗な景色もたまには悪くないな、うん。
「そういや名前さん、気になってたんですけど」
「なに?」
「“いつ見ても地味”っていうのは」
「うん」
「いつも俺の事見てた、って解釈でいいんですよね?」
「……え?」
いやいや、それはない
私がこんな地味なヤツ、
「顔、真っ赤ですけど」
まっかな顔は夕日のせい
(ありえないありえない違う違う違う)
(ま、俺はいつでもいいですよ)
(な、何が)
(俺の事好きって認めるの)
(ま、マジか……)
20100322 title:remix!
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