19.
〜中3の某教室にて(二者面)〜
「で、お前の進路は?」
『なんで、んなにやる気ねーんだよ。鼻糞ほじんな、汚い』
「ハッ、こっちはわざわざ放課後返上して面談してんだ、疲れんだよ。お前で最後だし。早く帰って由美子とイチャつきてーの!!!」
『知るかァァァァあああ!!私等だって同じだし!めちゃくちゃ私事じゃねーか!!』
「うっせーな、とっとと言えよ進路。じゃねーと勝手に決めんぞ?」
『お前に決定権ねーだろーが』
「武田は楽だったぞー。“就職。”一言言って出てった」
『山野辺死ね。好誠と一緒にすんな』
「お前が死ね。早く言えと言ってるんだ」
『鳳仙』
「鈴蘭行け」
『だから鳳仙学園行くって』
「俺の後輩になれ」
『いや薄々は解ってたけどさ。やっぱ鈴蘭生でも教師になれるんだ』
「まーな、怪しい書類とか無駄に多い書類とか大変だったんだぞ」
『それって、おもいっきし裏口入門じゃねーか!!』
「冗談だし。俺天才だから」
『天災の間違いだろ』
「…なんか言ったか?」
『別に。つか、鈴蘭は男子校だろーが。無理じゃん』
「男より男前なお前がか?」
『あたし乙女だしー?』
「おつめの間違いだろ」
『オワタじゃねー。この鼻糞教師』
「はっ、だからよー何度も説明してんじゃねーか。今の校長は鈴蘭を共学にしようと企んで…じゃなかった考えてるんだがよ。なかなか入りたいって女子が居ねーんだと。だからお前行けよ。行って貢献しろよ」
『企んでって…怪しすぎるだろ。やだよ竜也のとこに行ってきます』
「この町最強の男が居るぞ?」
『リンダマン???』
「坊屋春道だ。お前殺されてもしらねーから」
『だって、あの弁当超美味しかったんだもん』
「そう言えば、常連だったっけか」
『うん。じゃなくてやだよ。たっちゃんに甲子園に連れてってもらうんだから』
「黙れ腐女子。お前じゃ南ちゃんにはなれねーよ」
『貴腐人とお呼び、そして黙れ私もわかってるから』
「ま、とにかく考えとけ。ってことではいしゅーりょー」
『いや私の気持ちは変わりませんが』
「これで由美子に会える―!」
『聞けよ』
「あいつにケーキ買ってってやろ」
『聞けぇぇぇぇ!!』
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