15.
その翌日(あの馬鹿と言い合いしたら復活した)行ってみると何故か机の上に俺が伸されたフライパンとそのフライパンの中に水が張られ花が咲いていた。
…こんなことする奴なんて一人しか居ねぇ。
いや、居てたまるか。
と、丁度良い具合に七緒が這入って来た。
『ちゃーす光信。復活したじゃーん』
てめーの目にはこのフライパンは映ってねーってか、アウトオブ眼中だってか。
「七緒――。テメェこりゃなんの真似だ?」
優しい俺は聞いてやろーじゃないか。
『え?フライパンが光信の机の上に置いてあったから、でもそのままじゃ無機質だなーと思って花飾ってみた』
“綺麗だべ?”とか良いながらどこか嬉しそうな七緒。
…なんかむかつく。
「綺麗だべじゃねーんだよ!!お前の脳味噌はスープなのか?」
『うっせー、お前の蟹味噌よかましだ』
「ほー誰の頭が蟹味噌だって?あ゛ぁ゛?!」
七緒の頭をぐりぐりしてやると
『やめろー!!スープが零れるだろーが!!もったいないだろうが!!』
いや、それ認めちゃダメだろ。つかそこ?!
『い、痛かった…。ウッジーに慰めてもらってくるから。うっじー!!』
あーあ。氏家に被害拡大しちまった。
まぁ、いいか。
これでのんびり寝てられる。
ところでなんで俺怒ってたんだ???
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