14.

数時間、光信の部屋で馬鹿やってそろそろ帰ろうかとリビングの方へ降りて行くと弟&妹‘sに捕まった。

元凶は言わずと知れず光義である。

「あのー、信兄ィの彼女さんですか?」

『うん???違うよ。えーっと光希ちゃんかな???』

「そうです」

第一声が彼女ですかって……どういう教育してやがる月本家。
それともそんなにレアなの??

「おい光義テメェ、光希達に何言ったんだ?!」

光信の顔が鬼になってます。

「あ゛?こいつ等が家に帰ってくるなり女物の靴があるって騒いでっから、信兄ィの客だって言っただけだ!!」

そらぁ彼女だって客ですね、うん。

『残念ながら彼女じゃないよ。この馬鹿信君にプリント届けただけ』

妹さんに馬鹿信って言っちゃった、まぁいいか実際馬鹿だし。

「そうなんですかー。ま、信兄ィみたいのにはもったいないです」

光穂ちゃーん!!この子良い子―!!
『光信、光希ちゃんと光穂ちゃん貰って良い?』

「良いわけねーだろ!!つか、お前目がマジだから!!そんな目で見んな!!」

『は??』

「ごめんなさいマジで怖いんでやめて下さい」

『ちぇっ、光希ちゃん光穂ちゃんいつでも遊びにおいでね大歓迎だから』

「「はーい」」

そのまま帰らないでうちで暮らしてくれてもいいのよ。

『で、残りのお二方は?』

ちょっと気になるじゃん?遠くから見つめられたら気になるじゃん?


「右の方で寝てんのが三男の光政で、左のが四男の光法だ」

『二人共よろしくー』

こっちの二人は生返事。
見た感じ反抗期真っ只中みたいな顔してるし返事してくれただけでもましだろう。

ん????
『ってことはあんたが長男?マジ?え?うっそー! 』

「あ゛あ゛?んだこらぁほっとけや!!」

『はっはっは。だって見た感じ光義君のがしっかりしてね?』

私の態度に生返事組も光義も吃驚しているのだけど、何故。


「あ、あんた。信兄ィのこと怖くねーの?普通の女なら泣いて逃げ出すぞ?」

言われるままに下を向いたら近くに居たはずの妹二人が三四男の後ろに避難していた。

え、私普通の女じゃない感じか。
そうか……そうか、なんか悲しくなってきた。

『怖くはないけど、光政君だっけ?三男で年子ってことは将五と拓海と同年だよね?』

「あいつらのこと知ってんのか?」

『うん。あたし加地屋中出身なもんで。同中の武田好誠君と毎回喧嘩してたからさー別に怖くないのだよ、慣れた』

それ以前に小さい頃から武装の連中と戯れていたのだから耐性がついてしまっていても納得はいくのだが。

ほんと慣れって怖いね☆

『つか光信悪ぃね。ちと本音が出ちまったい、ごめりんこ☆』

「おい」

『あ、やば。バイトあるんだった!!ここん家マジ楽しいからまた来ても良い?』

「もう来んな!!!」

『そう言われると、来たくなるよバァカ。まぁいいや今度うち遊びにおいでよ』


その後全力でブライアンまで走った。
走りながら“私は風になる↑↑↑”とか叫んでる所を不良(多分鈴蘭生)に見られたのは黒歴史なので思い出させないでください。





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