13.

コンコン

「……誰だ?」

控え目にノックすると何故か深刻そうな光信の声が聞こえた。

何なのお前、人間不信か???
引き籠りなのか?


『私だよ。七緒様がお見舞いに来てやったよ』

ドア思いっきり開けてやった。
はっはー、ざまぁ。

ってうわ部屋汚ねぇ。まるで恵兄の部屋を見ているようだ。

「勝手に開けんな!!男の部屋は危険が一杯なんだぞ?!」

何言ってんだお前。
フライパンで殴られて頭でもおかしくしたのか??それとも本から??


『よー、元気そうやんな!!落ち込んで(´・ω・`)しょぼーんな光信見に来たのに』

「んな顔するわけねーべ?!つか今日は何しに来たんだよ」

えー見たかったなぁこの顔(´・ω・`)

『お前の机のプリント君達を持って来てやったんだよ。有難く思いなさい、そして崇めろ』

「なんでだよ。すげーいらねー」

『何を言うか。保護者会のお知らせとか入ってんだかんな。お母さん困るだろーが』

「……すんません」

相当お母さん怖いらしい。
一瞬にして顔青くなったもん。

やっと病人らしくなったなお前。

『それよか弟君可愛いね』

「は?どれのこと言ってんだよ?」

光信にすっごく怪訝な顔された。……解せぬ。

『光義君。ねぇ、二人兄弟じゃないの?』

「あいつ可愛いか?目医者行け!!目医者!!」

『失礼なやっちゃな。すげー可愛いよ。つかあんた何人兄弟?』

「4…6人。男4人の女2人だ」

『大家族だな、おい。そしてむさいよ』

「むさいゆーな!!確かに男4人年子だけどよ」

うっわ。いやだわそんな家。
男一人居るだけであんなに暑苦しいのに4人だろ???考えたくもない。

『妹ちゃんも“お父さんと一緒に下着洗わないで”どころの話じゃないじゃん“男共と洗濯物一緒にしないで”じゃん』

「すげーなお前。そうなんだよ、最近光希と光穂がそう言いだした」

ごめん。ジョークだったんだけど、まじかよ。

とにかく
『どんま☆』

「うっぜぇ」

ちょっとだけ光信とまだ見たことのない弟達に同情した。


『光希と光穂ってことは残りも皆名前に「光」が入ってんの?』

それだったらやだな。

「おう。」

……当たっちまったよ。
お母さんどんだけ月光にしたいんだよ。
先生間違えるだろ。

『なんか色々同情するわ』

お前等男にも、妹ちゃん達にもな。





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