10.
先日約束した通りゆっきーに会いに二年の教室来た。
ガラガラ
『こんにちはー。どっかの一年ハゲ共が噂してた七緒です。ゆっきー居ます?』
嫌みですが何か。
それとほぼ同時位にクラス中がざわめき始めた。(おいそこカイジやめろ)
隣のクラスの奴呼びに行った人も居るし。
そんなに珍しいわけ?
…珍しいわな。うん、ごめんなさい。
「おぅ、七緒!!久しぶりだな!」
『久しぶりー!髪伸びたね。前回見た時、すっごく短かったのに』
「伸ばしてっかんな」
やべー、ゆっきー相変わらず可愛い。
なんなのその笑顔。ほんとに不良なのあんた。
『そっか。ねぇ私の噂って一体どんなのが流れてるわけ???』
内容によってはシバく以外の方法も考えないといけないのでね。
「その@竜也の兄弟分。そのA中学時代加地屋中の女番長だった。そのB久能龍信の女、だ」
『いやいや“龍信の女だ”じゃねーよ。@とAは合ってるから別に良いけど何で龍信さんの女?どっから流れたよそれ。龍信さんに失礼だろーが』
“そこなのか!!”って声が後ろから聞こえてきたけんども、無視。
そこなのだよ。
龍信さんには金髪美女が似合いそう。あ、黒髪和風美人もありかも。
「そんなら松田。お前説明してやれ」
「ああ」
そういえば一昨日居たなこの人。
「その前に一昨日は悪かったな、いきなり怒鳴っちまって」
良い人だ、良い不良さんだ。わけわかんないけど。
『別に謝らないでください。いきなりここの頂点に一年がタメで話しかけたら誰だってキレます』
「ああ…。で、武装の頭の女ってーのは一昨日武装の頭の名前出したからじゃねーのか?」
『……え。あんなんで?!龍信さんの女??誰だ、うっじーか?光信か?あいつらシめる!!ありがとうございました松田さん!』
「お、おぅ」
すぐにぶちのめしたるで、アホハゲ共が。
と、思って教室に戻ったんですが…。
今日は大事なお知らせがあります。
光信君が来てません。
何故か私の隣の机(光信の)にフライパンが置いてあります。
不思議ですね。
新手の嫌がらせですかね、何それ楽しそう。
本当の理由が分からないので仕方ない、うっじーに聞くか。
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