55.

「今日はここまで、各自しっかり体を休めるように」


気付いたら外はもう薄暗く、結構な時間ここにいたようだ。

やっぱり好きなものに関わっていると時間が経つのは早いわ。

「黄瀬君、今日はありがとう」

『いえ、役に立てたならなによりです』

「役に立つなんてもんじゃねーって!!!!普段と同じ時間なのにすげー充実してたし!!!マジでさんきゅーな!!!」

『高尾に言われても、ねぇ??』

「そうだな」

「ちょwwひっでぇwwww真ちゃんとセットでひでぇwww」

『高尾君は少しそのチャラい話し方を控えるべきだと思います。ついでに口を開く回数も減らすべきだと思う』

「涼風ちゃんって実は俺の事嫌い????」

『別に嫌いじゃないけど。どうしてもうちの先輩の顔がちらついてイライラすんのよ』

「俺二次被害wwwwwww」

『ところで真太郎。あんたこの後どうせ練習してから帰るんでしょ。付き合うわ』

高尾と話してるとらちあかない。
ここも原先輩と通ずるところあるな……。

「でも、暗くなったら危ないぞ」

「緑間が他人の心配してるとか……今日は雨でも降んのか?!!大坪!!俺、傘持ってきてないんだけど!!!」

「俺も持ってきてないな、でも今の所天気予報は問題ないぞ」

「先輩達ひでーwwwww」

………普段真太郎が如何に我が儘かがわかるわ。

『ありがとう。でも信介君が送ってくれるから大丈夫』

「おい、ちょっと待て。いつ俺が送ってくことになったんだよ。送ってくけど」

優しい信介君大好きよ。

『ということで、さっさと用意なさい』




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