44.


「涼風ちゃん、このスイカそっち置いてくれるーー??」

『はーい』

案の定今日も今日とて晴れました。
夏は暑いです。

八百屋って外みたいなものだから扇風機位しか付いてないし。

あつーいよーーー。


「あ、やだどうしよう」

『?どうしました由美子さん』

珍しくあの能天気由美子さんが焦ったような声を出しているのだ。
それは心配になる。

熱中症だったら困るs……「信介にお弁当持たせるの忘れちゃった。ま、いいか」

由美子さん、由美子さんェ………。

『全然良くないですよ!!!休日は学校の売店やってないしきっと信介君困ってますよ!!!』

「そうよねぇ……何よりせっかく作ったお弁当が無駄になるわ」

そこじゃねぇよ由美子さん。

信介君が不憫になってきた。
いやいつもの事だけど。


「よかったら涼風ちゃん信介の所へ持って行ってくれないかしら??それもバイトってことで」

『いいですよ』

っていうかこれで断ったら信介君が可哀想だ。






[ 45/65 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]