01.


中学も無事卒業しまして。
はい、今日から新入生です。

真新しい制服に身を包んで新しい友達出来るかなとうっきうきな霧崎一年生黄瀬涼風。

『あ、真君っ!!!!待っててくれたんだね』

「おい涼風。学校ではその呼び方やめろ」

『はーい、ごめんね花宮先輩』

「んじゃ行ってこい」


新入生代表黄瀬涼風。
生徒会長花宮真に送り出されていざ壇上へ。


新生活と共に私は家を出た。
学費、下宿費は自分で稼いでいるし今のところ大きな問題はこれと言ってない。

現在は親に借りた下宿先の頭金返済の為にお金を貯めている最中だ。

あの人達に貸しを作ったままにしたくないし。
高校卒業したら本気で黄瀬家と縁切ろうと思っているのだ。


そういえば涼太とも卒業式以来会っていないな…。
会話なんていつからしていないのだろう。

あんだけ嫌っていたけれど結局兄妹なわけで、ここまで関わりがなくなると少し寂しいような気がしないでもない。

前は会話自体ないにしろほぼ毎日顔を会わせていたのだから。


何はともあれ新入生代表の言葉無事に言えて良かったわ。







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