31.
ガバッ
原先輩と別れた後、お風呂に入って明日の仕込みやって布団に入ったわけだがどうしても寝られない。
今更になって先程の出来事を思い出して後悔している。
どうしてさっきキレてしまったんだろう、我慢していれば涼太とこんな風にならなかったのに。
私が嫌われたまま、私は涼太を嫌ったままでいられたのに………。
『うわあぁぁ……』
後悔しても仕方ないけれど、でも……明日からの事を考えるとやはり……。
結局私はどうしたいんだろう。
自分の事なのに本心がわからない。
今まで自分の気持ちに蓋して生きてきたせいでいざこうなってしまうと本当に駄目だ。
なんでも素直に言える人が羨ましい……。
例えば……咲子とか??
フッ
自分で懐かしい名前出して笑ってしまった。
きっと今でも涼太は咲子の事を忘れてはいないだろう。
私のせいだと思っている事だろう。
仮に本当に(咲子の所業を除いて)私のせいだったとしても今日の事で涼太が私を責めるなんてことはしない。
少なくとも15年、あと母親の体の中で一緒だったんだもの。
涼太がどれだけ優しいかは知ってる。
仲間思いなのかも知ってる。
その優しさが自分に向けられた事がなかったとしても。
顔、合わせづらいなぁ……。
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