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「いい加減さぁ調子に乗るのやめてくんねぇかなぁ???」
「ほんとほんとぉ。あんた涼太のお荷物だって、っていうか嫌がらせされてる事に気付いてない感じぃ??そうしたら本当に馬鹿だよね」
無事文化祭も終わり残すところ受験と卒業を控えた私達三年ですが、遂に我慢の限界になったのか咲子、夏生が手を出してきた。
数刻前に体育館倉庫裏に呼び出されて仕方なく行ってみれば案の定というかたちの悪そうな連中と一緒にあいつ等が待っていた。
厄介事を持ちこんでくるのがお好きなようですね、本当。 私だって何もしていないわけじゃないんだよ。
『え??調子になんてぇ乗ってないけどぉ????』
「まぁ別に??あんたの話聞きに来たわけじゃねぇし。あんたも可哀相ね、ここで知らない男にヤられるんだから」
暴力じゃないんだ。 確かに強そうには見えなかったけど……。
「え、この子とヤっていいの?!!」
「確かにちょっと厚化粧だけど可愛いじゃん!!!今日の俺らついてる!!!」
馬鹿丸出しの集団なぁ……。 というかこの男達と咲子達の関係が気になるところだけどね。
『ってゆーかぁ、涼風的に咲子ちゃん達の方がぁ調子に乗ってると思うなぁ。そこのお兄さんたち知ってるぅ??この子達男使い粗いんだよぉ……お兄さん達も騙されてるんじゃないのぉ??』
じりじり近付いてきていた男達だったが“騙されてる”の一言でぴたりと立ち止まった。 こういう頭ないくせにプライドだけ高い男は扱いやすいのよね。
「どういうこと??」
「その話詳しく聞かせてくれる???」
「な、何言ってんのよ!!!出任せ言ってんじゃないよ」
「そうよ、私達が何したって……」
面白い位に焦っているよ。 ハッタリだと思っているようだが本当にネタは持っているのだ。
『え??お互いに知らないようだけど灰崎君とセフレだったじゃぁん。涼太と青峰君っていうカッコイイ彼氏が居るのにさぁ……二人共喧嘩売ってるよねぇ。それにこの前も“涼太に内緒ならイイヨv”とか言って体で言うこと利かせてる所見ちゃったしぃ。もしかしてお兄さん達もぉそうやって今日来たんじゃないんですかぁ??』
二人して“え、どういうこと?!”“ってかなんで知ってるの?!!!”とか言ってるけどその前に怒りに満ちた表情の男達に気付いた方がいいと思う。
図星だったのね……。 まだ中学生なのに体でもの言わせてるとか………将来が心配ね。
「なぁ……どういうことだよ。黄瀬とは付き合ってねぇって言ってたじゃねぇか」
「おい。男なめんのもいい加減にしろよ?!!」
「は、ちょっ!!待って!!!誤解よ!!!」
「そんなのこの女の嘘に決まってんじゃない!!!」
めちゃくちゃ焦っていちゃあ信憑性に欠けるよ君達。
『えーじゃあ証拠に灰崎君と繋いであげましょうかぁ???聞いたらちゃんと答えてくれると思いますけどぉ???』
その瞬間二人して肩をビクつかせた。 まぁその反応ですべて理解した男達は私になんて興味はなく……つまりターゲット変更したわけだ。
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