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私は元帝光中剣道部員である。

涼太のように中二から始めて約二週間で一軍入り!!!みたいな輝かしい功績はないけれど、一年の後半から副主将を任されるようになっていたし人よりは優れていたと自覚している。


教室で厚化粧だからと言って部活内でも厚化粧かと言われればそういうわけでもない。
というか奇跡的に剣道部に“えっ?!!黄瀬君の兄妹なの?!!ぜひ仲良く〜〜”みたいな人は居なかったのだ。ぶりっこをする必要すら感じなかった。

先輩は皆良い人だったし同級生にも良い人ばかりだった。

剣道場は一つしかないので男女兼用であるため必然的に男子にもばれてしまうわけで(初めてスッピンで会った時全員が全員に“誰お前”って言われた)素で話せる男子も少なくはない。

そんなわけで私にとって剣道部とはこれ以上に居心地のいい場所なんてない位に学校の中で気楽な場所だった。


三年間の功績としては団体優勝は全中2連覇(一年の時は準決勝で負けてしまった)し個人戦では全中3連覇を記録した。

言わずもがな私自身目立ちたくないので学校での表彰はしないでほしいと願い出ていたが。

その為涼太も私が部活で自分と同じように3連覇した事を知らない。
私の所属していた部活すら知らないんじゃないだろうか。



そして現在その最大の居心地の良い場所を失った私はストレスで結構参っている。
真君や真太郎達と一緒にいる時間も楽しいには楽しいのだがやはり女友達とは違うのだ。

早く卒業したいと言う気持ちが日に日に大きくなっているし。

……つかなんで同じクラスに瑠樺達居ないんだよ。
何故か一度も彼女等と同じクラスにならないのだ。

一体誰の陰謀なのだろうか。


考察もそろそろ飽きてきたところでクラスに到着した。
丁度征十郎を見つけたので後夜祭は一緒に出ようと約束を取り付けたのだった。





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