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『後どこか行きたいところありますか??』
大体回るところは回ったし私としてはもう満足以外の何物でもないのだが。
「んーせやな、涼風ちゃんの元部活行きたいわ」
な ん で す と 。
『え、…………え???』
「聞いたん自分やろ??」
拒否権はねぇぞ、と言われてしまったので渋々連れて行きました。 それで数刻前には到着したのですがどうも入る気にならなくて。
『ここです………』
「へーー自分、剣道部やったんか」
『そうです』
“はよ入れ”と鬼畜な言葉と共に私と今吉さんは教室の中へと足を運んだ。 今吉さんが私の後ろに居る為逃げる事が出来ないわけでして……今すぐ帰りたいです切実に。
「あっ!!!涼風先輩っ!!!!!!!会いたかったですよぉおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!」
俯くような形で立っていたので気付くのが遅れたのかワンテンポ遅れて私に気付いた後輩はあろうことか飛びついて来た。
『ちょっ!!!勢いよ過ぎるよ、瑠奈!!!!!しかも痛いしっ!!!!!』
「すんまっせん!!!!」
勢いよく飛びのいてその勢いで頭を90度まで下げて謝って来たこいつは私の可愛い後輩一号である。
「あれ〜誰かと思ったら涼風先輩じゃないですか〜〜」
この間延びした話し方のこいつは……
『またアイスばっかり食べて……今日それ何本目??』
「五本目で〜す」
『あんた食べ過ぎだって……』
「まだ食べてない方ですよ〜」
アイス厨の亜実である。(亜実の“あ”はアイスのあとかほざくキチガイだ)
キャラの濃過ぎる後輩を持つと先輩は大変だなと思ったのは記憶に新しい。 あれ?それだとキセキの世代の先輩はずいぶん苦労したんだな、と今は居ない先輩に少しだけ同情した。
「ところであんたいつまでそこに突っ立ってるつもりよ」
「そーだよ早くこっちおいでよぉ涼風」
『元部活を自分の根城にしてる奴等に言われるとは……久しぶり瑠樺と江奈』
元部活仲間の瑠樺と江奈である。
「なんや涼風ちゃん、部活ん時は素なんやなぁ。っちゅーかなんかキャラ濃いなぁ」
そういえば今吉さんと一緒に来たんだったな。
「ちょっ誰よこのイケメンっ!!!!涼風の彼氏?!!!!」
「厚化粧ぶりっこに彼氏とかwwwwwwwヤバイよ私達惨めwwwwwwwwwww」
『違うし幼馴染の先輩だって』
「わしは彼氏でもええねんで?」
いや、遠慮しときますけど。
「つれへんなぁ」
「とりあえず紹介しなさいよ涼風」
『あんた等の紹介が先だわ。右から元部長の瑠樺、江奈、それで瑠樺の妹の瑠奈とアイス厨の亜実です。』
「「よろしくお願いしまーす」」
「瑠樺です、好みのタイプはジャ二系イケメンです」
「江奈でぇす。涼風ちゃんとはぁ親友でぇす」
『おまいら、合コンのノリやめろ』
最後の二人ふざけ過ぎだと思うのだけど、いつもの事か。
『それで幼馴染の先輩で今吉翔一さん、親しみを込めてサトリ眼鏡さんって呼んであげればいいと思うの』
「はーい、よろしくお願いしまーす。サトリ眼鏡さん」
「よろしくですサトリん」
「ちょっ、どういうこと?!!君も素直に呼ばんといてや、ってかサトリんなんぞ?!!」
「え?だって親しみを込めてなんですよね???」
「ねぇ?」
「素か!!!!!」
流石関西人と言うべきか……あれ??ってかこの人関西人なのだろうか。 とにかく仲良くなれたようなのでまぁ良いんじゃないかな。
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