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『……普段通りぶりっこ系厚化粧女やってたら涼太と青峰君の彼女に仕事押し付けられた。私の分終わってたのに!!!!!しかもあいつら空き部屋でサボってたんだけど、涼太が“涼風の事扱使っちゃって”とか言ってたんだよねなんなのアイツ死なすど。いちゃつくなら家帰れよ、そっちの方がまだいさぎいいわ!!!!!』
……全く話が見えないのだが。
練習していたところを突然花宮に中断された俺(古橋)、山崎、瀬戸は何故か顔面蒼白な原(顔見えてないけど)と遅れてきた涼風の元へと足を運んだのだ。
そして今に至るわけだが、一体何が何だか。
瀬戸は解っているのかわからないのかよくわからない顔して話聞いているし、原はまだ顔色悪いし山崎なんて文字通りのポカン顔だ。
俺も顔には出していないが山崎と同じ心境である、どういうことだ。
まず涼風は化粧していない(厚化粧とかむしろ化粧っ気ない方だと思う)し、ぶりっこ………こいつの何処がぶりっこだと言うのだ。
そしてあの暴君花宮が慰め役に回っている。
厚化粧とぶりっこの件については触れていいのだろうか??
怒って愚痴を言っている筈の涼風の顔が悲しみを帯びているので聞くこと自体憚れる。 普段空気を読まない山崎ですらそこに触れることはしない。
涼風にとっての地雷な場合があるしな……しかし皆気にはなっているようだ。
後で花宮に話を聞くか。
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