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「おい、涼風。一体何があった」

マジで何があった。不機嫌過ぎて俺も近寄りたくないんだけど。

『別に何もありませんよ真君。』

明らかに不機嫌な奴が何言ってやがる。

「嘘つくんじゃねぇ、どうせ文化祭の準備で何かあったんだろ」

そう言った途端、咋に肩が跳ねた。
本当に分かりやすいよなこいつ。

『別に何もないもん。』

これだと拉致あかねぇんだけど。


「何もない奴はんな不貞腐れた顔してねぇよバァカ」

不細工に見えるぞ。

だんだんイライラしてきた、とっとと原因教えてくんねぇかな。

「おい涼風、俺の目の黒いうちに本当の事話さねぇと……『わかった!!!!わかったから!!!!!!!』……ッチ」

『何で舌打ち?!!!!』

そんなの久しぶりに俺の腕が鳴るわ、とか思ってたからにきまっとろうが。

でも少し機嫌直ったみたいでよかったわ。





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