14. [ 17/49 ]

季節は文化祭の時期となりました。

一般の生徒さん方は皆この行事を準備期間から楽しみにしているようだけれど私にとって憂鬱としか言いようがない。

何故だなんて愚問だよ。

逆に問うけども厚化粧ぶりっこ系キモ女としてクラス内で総無視くらってる私が協調性を要する行事が楽しみなわけなかろうに。


真太郎や征十郎と一緒に作業しようと思ったら案の定咲子夏生等に妨害されて離された。

これなんて嫌がらせ、とか思ったけれどそうだね私苛められてたんだった。

『ねぇ〜山中くぅん、これ何処に置けばいいかなぁ。重くってぇ』

別にそんなに重くねぇけど。

「あーそれな、そこの端の机に置いといて」

『わかったぁ〜〜』

端の机って私の居るところから一番離れてる席だよ。重いって言ったのにね。


……山中に話し掛けなきゃよかった、こいつ涼太のまわしもんやったわ。

最近知り合いに関西弁の人が増えたからちょいちょい関西弁が入ってしまうよ。

関西弁の影響力って怖いよね。

一度お話ししただけで影響力半端ないもの。

「涼風ちゃ――ん。ごめんね、これから大輝のとこ行かなくちゃになっちゃったからこの荷物運んでおいてくれない??」

「ごめんねー、私も涼太のところに行かないとで…涼風ちゃん今終わったところでしょ??これもお願いね―」

なんやねんこいつ等。
ただサボりたいだけやん、死なすど。

『え――涼風、一人じゃ無理だよぉ』

クスクス
「大丈夫だよ、一つずつ運べばいいんだから」

「それじゃお願いね―」

結局行ってしまったよ。
こういう時ぶりっこって損だよね、誰も手伝ってくれやしない。

桃井さんや黒子君、紫原君はさっきからこちらを見ているけど。
手伝う気がないのなら見ないでほしいな、目障りだし。

……………はぁ
『さつきちゃん達ぃ、手が動いてないよぉ。暇なら手伝ってほしぃなぁ』

「ごめんねーちょっと休憩してただけだから手伝えないかなぁ。」

なんだよ即答とか。


……………別に良いけど。






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