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『ただいま――――ごめんてまこたんそんなに怒らないで。っていうか睨まないでよ怖い』

お風呂から帰ってくると額に青筋を立てた真君と遭遇しました。

般若初めて見たわ……こっち見んな。

「風呂上がりになんて量の資料見せやがるんだお前」

『いやぁ……えへへ』

「……はぁ」

何を言っても無駄だと判断したのだろう会話すること自体をやめられてしまった。
どうしよう地味に傷付く。

『真君謝るから、ため息だけとかやめて。涼風悲しい』

「うぜぇからしょげんなバァカ」

うざいとか酷いじゃないか。
そもそも人事を尽くしただけだもの私。

あれ????何も悪いことしてないよ?????
何で怒られたの私。

解せぬ

「解せぬって顔すんな」

『何故わかったし』

「わかりやしぃんだよお前」

結構ポーカーフェイス上手い方なんだけど。
学校でも上手に過ごしているし。


ほら、私顔厚いって言われるじゃない??
意味が違うとか実際言われている事としては同じでしょ。


『そこは“お前の事なら何でもわかってるから”じゃないの??』

「お前、ちょいちょいくさい言葉入れてくるよな。なんなのお前乙女か」

女の子なら言われてみたい言葉じゃないの??
胡散臭くたってちょっと憧れるよ、これ本音。


『こう見えて乙女なんですよ―。真君のみに』

「………バァカ」

照れてる真君超可愛い。
でも嘘は言っていないわけだし。

フフッ
『知ってる――』




ところでさ

『なんの話してたんだっけ??』






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