「お前、柳達と組んでた奴だよな?」
『そ、そうだけど………誰??』
レクの後、夕飯風呂ときて。
自由時間なので宿内を文字通りふらふらしていたら、ガングロのお兄ちゃんに捕まった。
やはり某青峰大輝を彷彿とさせるな。
色しか共通してねぇけど。
「あ、すまん。ジャッカル桑原だ」
『ジャッカルね。宮地清子です』
あれだな、爽やかな大輝。
って中学初めの頃の話じゃねぇか………。
今は人一人殺したんじゃねぇのとか酷い言われようだけど。
さつきに言われてたけど。
「凄かったな!!みんな森山と柳達の方を評価してるけど、なんだかんだで宮地が一番周り見て動いてたし。戦ってみないとわかんないかもしれねぇけど」
『あ、ありがと』
こう真面目に評価されると照れるね。
「おいジャッカル―――!!!誰と喋って………お前誰?」
知らない赤髪が走ってきた。
……赤髪の奴なんて居るのか。なんか帝光時代を思い出すな。
「丸井、ちょっと待っとけ。すまねぇ宮地!!」
『いや、いいんだけど……友人君待たせちゃ申し訳ないから行きな』
にしてもなんで初対面の奴に、睨まれなきゃならんのだよ解せぬ。
「ほんとすまねぇ!!丸井も悪気があるわけじゃねぇんだ……」
振り返って赤髪が私の事を睨んでいるのに気付いたのかジャッカルが謝ってきた。
でもジャッカルが謝る事じゃないんだよ。
『いいからいいから』
悪気のねぇ顔じゃねぇし。
ジャッカルに非があるわけじゃないから言わないけど。
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