次の日、学校へ行くと昇降口で柳に会った。

『おはよう柳』

「ああおはよう宮地」

『あれ?朝練ないの??』

「今日は急遽無くなってしまってな」

『そうなんだー』

会 話 が 続 か な い 

行先は同じなので無言で一緒に歩いている状態だ。

時間帯が早いのでまだ校舎に生徒は居ない。

よってこの不自然な状況を他の人に見られなくて済むのだがそれでも居心地が悪い事に変わりはない。

「……」

『……』

どうしたらいいんだよ。

「……宮地はテニス部についてどう思う??」

『……は?』

沈黙を破ったのは柳だったが如何せん話に着いて行けない。

もう少し分かりやすく聞いてくれ。

「すまない。テニス部をどう思っているかという事だったんだが、他に違う言い方が思いつかない」

うん、柳。
申し訳ないけど質問の意味がまったく分からない。

どうって言われてもな………そもそも知らないし。

『え、どうって言われても全国区って事しか知らないけど。あとなんかアイドルとか言われてるっぽいね』

「………」

『何がアイドルなのか知らないけど』

アイドル並みに目立ってるからアイドルなのか、アイドル並みにイケメンなのか。
はたまた本当にアイドルなのか。


まぁ会ったこと無いし興味もないし。


『どちらにせよ私には関係のない事ね』

「そうか、変なこと聞いて悪かったな」

『??いいえ』

そういえば私、柳に謝られてばっかりな気がするんだけど。

なんで??
そんなに私怖いかな???

女子にしては長身だけど柳よりは低いよ。
目つきが悪いのは遺伝だから仕方ないし、あと髪の色も元からだし。


どうでもいいけど。



その後は他愛のない会話をして自分の席へ戻っていった。


あれ???結局柳って何部なの??????


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