「ねぇ清子さーん。部活どうするー???この学校ないし軽音部でも設立しちゃうー???」
放課後になり部活見学へ行く生徒、もう部活へ行く生徒、帰る生徒と様々だ。
そんな中早く部活へ行けばいいのに梓がわざわざ絡みに来やがった。いや来んなよ。
『しねぇよアホ。私はともかくあんた推薦入学でしょうが』
「もう!!ノリ悪いわねりっちゃん。それに清子だって推薦でしょー」
『誰がりっちゃんだ誰が、髪の色で決めるんじゃない。私は怪我治るまで部活動出なくて良いって許可貰ってるの』
推薦なんて所詮名ばかりである。
実際は怪我の治療を理由に参加すらしていないのだから。
でもなんとなくムカついたので殴っておいた。
ギャッ
「痛いっ!!でもあずにゃんりっちゃんのばち捌き見たいな☆あごめんなさいもう殴らないで笑顔で拳振り上げないで怖いっ!!!………ってそういえば怪我してたね、まだ駄目なんだ??」
怪我についてだが私は中三の全国大会決勝の一か月前から足を痛めていたので治るまで部活へ出なくて良い事になっている。
痛めていたのを隠して出場した為こうして悪化しドクターストップがかかったのだが。
『まぁ殆ど完治してると言えばしているのだけどね。もう自主トレしてるし』
「あんまり無理しないでね。うち、清子が部活来るまで使徒ごっこしてるから!!」
『真面目に部活しろよ刺すぞ!!!』
使徒ごっことか何それ気持ち悪い。
「それは勘弁っ!!いやでも……清子になら………」
『うわっ……』
マジひくわ―。
「やめてっ!!!そんな全力で引かないでっ!!!!あずにゃん泣いちゃう!!!」
『泣けよ』
「何この茶番」
『お前が言うな!!!………疲れた。早く部活行きなさいよ私もう少しここに居るから』
梓が絡むとほんと疲れるわ。まじで行けよ。
“あ、そうそう”
帰りの支度をしてやっと教室から出る、という所で梓が私の方を振り返った。
なんだよ早く行けよ。
「この学校のテニス部って超人気らしいね。なんかアイドルみたいな扱い受けてるらしいよ!!」
『そうかい、私は関わりたくない』
「言うと思った!!でもこの学校のテニス部って部活自体の成績良いんでしょ??清子そういうの興味あるんじゃないかと思って一応忠告??」
『あーありがと』
そういう気遣いは出来るのな、梓の癖に。
でも。
『涼太に勝る脅威は居ない』
「デスヨネー。ま、いいや!!うち行くわ!!!」
『おー、はよ行け』
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