仕切りなおしてみた


「ゴホンッ、仕切り直して。優子ちゃんと仲良くなるりたいっあ違う、優子ちゃんの能力について聞こうと思います」

おい、心の声漏れてますよ監督。私なんかで良ければ喜んでですが。

『能力って大したもんじゃないですよ??ただ見ただけで怪我の度合いがわかるとかそんな感じです』

「十分すごいからね?!!!俺なんてベンチあっためるくらいしか仕事してないし」

「コガ自虐ネタ乙wwwwww」

「伊月―――――!!!!!!」


「……あの馬鹿達はほっといてくれ」

『ええ、わかりました………日向さん。嫌になったらいつでも海常へ来て下さいね。大歓迎です』

「………前向きに考えとく」

日向さん、胃を痛めなければいいけど……。

「もうっ!!あいつらは置いといて!謙遜するのは良いけどマネージャーとして選手のケアが正確に出来る事はすごいことだし最も必要とされることなのよ??敵校のあなたにお願いするのもあれなんだけど……よかったらケアについて私にもできるようなこととか教えてもらえないかしら??」

『あ、ありがとうございます。それは大歓迎ですけど私なんかがリコさんに教える事ってありますかね??』

「まーた、謙遜して!!!それは私が決める事だからいいのよ!!!」

『は、はぁ………』

リコさん良い人なのはわかるんだけど、毛色が違い過ぎて少し苦手かもしれないな。
見るからに性格悪い奴とかだったら私も話し易いんだけどね、花宮真とか。


そういえば鉄平さんって誠凛じゃなかったっけ??

「ああっ!!!思い出した!!!花宮の後輩だ!!!」

「さっき本人が言ってたでしょーが!!!あんたなんも聞いてなかったの?!!!」

『鉄平さんお久しぶりです。その節は馬鹿童がすみませんでした』

「いや、前にも言ったが優子が悪いわけじゃないから」

“名前で呼び合ってんのに忘れてたってどういうことだよ?!!!!”って誠凛の方が総ツッコミをくらわせてますが私もそれは思った。

鉄平さん酷い。

「いやー優子の名前は覚えてたんだが誰繋がりで知り合ったのか忘れてしまってな。すまんすまん」

「入院して余計アホになって帰って来たのかお前は!!!!」

「謝る気ねぇだろお前!!!!!」

「謝る気??あるぞ??あと優子は入院中ずっと見舞いに来てくれてたしな、花札強いし」

「優子ちゃん花札できるのね……」

出来るけど私は強くないですよ、鉄平さんが弱いだけです言わないけど。

「あとお見舞い品って毎回黒飴買ってきてくれた。お陰で黒飴大好きになっちゃったんだよな―」

「「「原因優子ちゃんかよ!!!!」」」

黒飴美味しいじゃないですか。

「それにしても優子が高校入学と同時位に来なくなったからてっきり霧崎に行ったんだと思ってたが違ったのか」

仮に霧崎に行ったとして私がそんなことごときで鉄平さんの所へ行かなくなるとでも思ってるんですか心外です。
その場合は逆に報告へ参りますが。

『違いますよー、誰があんなんと同じとこ行くもんですか。海常に通い始めたので東京は遠過ぎて……学校にやっと馴れたと思ったらバスケ部へ入部することになったのでお見舞いに行く時間無くなっちゃって……すみませんでした』

「いやいいんだって。てっきり忘れられたかと思ってたから」

『鉄平さんには忘れられてましたけどね』

「だからそれは悪かったって」

『別にいいですよ……時間も時間ですし海常ブースに戻りますね』

「わかったわ。無理に連れて来ちゃって悪かったわね」

『いえ全然平気ですよ、楽しかったですし。合宿、海常共々よろしくお願いします』

「こちらこそ」

結論、誠凛の人は皆色んな意味で癖のある人間でした。
あと騒が……にぎやか。