強制参加なんて聞いてません。




「えー突然だが合同合宿することになった。」

「「「「は??どういうこと(っスか?!!)」」」」

『(おーーー見事にハモったな)』

一軍の身体もほぼ復活して明日位から軽い練習させようかしらって時に笠松先輩が面白そうな面倒臭そうな話を持ってきた。

「なんか夏休みに合宿するところが思ったよりも多くてその割に場所ねぇから一緒に借りれば問題解消されるんじゃねぇかって誘われたんだ。」

「へー。まぁそうだな団体で借りる方が安く借りられるしメリットは大きいな。」

わかってないな森山先輩。
メリットだけじゃないんですよ。

『デメリットも結構ありますね。一番にうちの情報が他校に漏れる。他校のも同じように得られますけどあまりお勧めできませんね。新開発の技とか迂闊に練習できませんし。何かあったんですか?』

笠松先輩なら断りそうなのに……。

「………それがキセキの世代の赤司が主催なんだと。それで顧問の弱味みたいなもの使って脅されて拒否権がねぇとかなんとか。あの武内監督が怯えてたんだから相当だろ。」

なにそれ赤司ってあの赤司征十郎よね。なんて卑怯なことしてくれやがる。

「あの監督が??!!!」

黄瀬、あんた驚いてるとこ悪いけどあの先生結構メンタル弱いよ。

『にしてもどうして赤司君??が主催なんですかね――。黄瀬、あんた何か聞いてない?』

「え、俺?っスか―――あ。メール来てる」



********* 

to;赤司
sub;久しぶりだな
text;
元気にしているか?
今度合同合宿を開催することにしたのだが聞いているか?
洛山と陽泉はこういう機会がない限りなかなか会えないからな。
お前達に会えるのを楽しみにしているよ。

    ――――

*******

とりあえず……

『黄瀬殺す。』

「何でっスか?!!!!」

涙目で掴みかかってくるな気持ち悪い。

『もともとお前がキセキの世代じゃなければ起こりえない話なわけでということはお前のせいじゃないか黄瀬。』

「いやいやいや俺悪くないし!!赤司っちのせいでしょ?!!!」

それはそうなんだけどだって………

『居ないし』

「理不尽!!!!」

「最近優子、笠松に似てきたな。」

「そうっすね!!!」

まじでか……光栄です先輩。


『ところで何処の学校が参加するんですか??』

え?煩い黄瀬君??
顔面握りつぶして黙らせてますけど??

“痛いっ!!痛いッス!!!ミシミシ鳴ってるっス!!!!!!!!”とか聞こえるような聞こえないような気にしないよ。

「あ、ああ……学校な。」

ちょっと引かないでよ笠松先輩。

「……キセキの世代が居るとこと霧崎第一。」

「霧崎か―――。また厄介なとこがくんだな。」


霧崎……霧崎………何処だっけ???なんか聞いたことある様な気がする。

忘れたってことはきっとどうでもいいことなのね、うん。

「優子―――――黄瀬死にかけてるからそろそろ放してやれ??」

小堀先輩に言われたんじゃ放さないわけにいかないじゃないか。大人しく放しますよ。

「た、助かったっス………。あといつからっスか?仕事と被らないようにしないとなんで」

“多分必要ないと思うけど……。”

って聞こえたんだけど赤司君何者?!

「あ――――――あ゛来週?!!!!ざけんな!!早すぎるわ!!!!!」

確かに来週から夏休みですもんね。

にしても急だな―――――まだ心の準備出来てないんだけどな。主に真太郎に対する言い訳とか、言い訳とか。


それにしても
「『笠松(先輩)。……お疲れ様(です)』」

森山先輩と被った。

「………おう。」

キャプテンって気苦労絶えないな、って改めて思いました。
まぁ所詮他人事ですけどね。