キセキと私の違い
季節は夏。
私達海常男子バスケ部は全力を出すも惜しくも桐皇に敗れIHは終わった。
私の嫌いなキセキの世代のところに負けた。
しかも練習サボってる奴に。
胸糞悪い。でも先輩達の方が悔しいんだ、最後なんだもの。
私が私情を挟んでどうするの。
現在の部活は桐皇戦で負傷とまでもいかないけれど足を痛めた黄瀬をはじめ絶対安静というかたちをとらせている。目を離すと絶対バスケすんだろお前等。って奴ばっかりの一軍様なので放課後は全員集めて部室でグダグダさせている。……現在進行形で。
「優子ちゃーーんつまんない。」
『我慢して下さいよ。ここで下手に動かして二週間安静にしててくださいとかよりましでしょう。』
「……日数が具体的過ぎて怖いんだけど。」
『先輩の場合ですと手首捻挫に加え確実に足の筋をおかしくしますね。それを治療して最低何もしないでいた時の日数です。最低のですよ。』
「何この子怖い」
「あれ言ってなかったか?こいつ見ただけで怪我の度合いが分かるんだとよ。」
「え、何その能力。凄すぎやしないか」
「すっげーーー!!!優子って他に何かでき(る)のか?!!!」
『他……ですか?少しでしたら他校の情報集めと分析解剖、それを元にした練習メニューの作成ができますよ。』
「すごいな………」
「何このチート」
『チートじゃないですよ。桃井さんのようにデータでどうこう出来ませんし。』
桃井さん見た事しかないけどね。
「謙遜のレベルが俺達と違う」
?????まあいいけれど。
私の能力は真太郎達とは違った才能なのだろうけど保持していてよかったと感じたことの方が少ない。
前だって私が利用できるとわかった途端に絡んできた輩もいる。
だから。
要らないとまで思っていたけど、彼等の役に立てるならあってよかったのかもしれない。
そう思える位まで私は成長できたと思う。
『さて、今日はもう帰りましょうか。』
「そ、そうだな。もう暗いし。」
気付いたら6時を指していた。
時間過ぎるの早いな――――――――――そろそろ夏休みか。
夏合宿やるのかなぁ……
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