私の黄瀬が気に入らない理由



所変わって体育館。
相変わらずの賑わいを見せる通称黄瀬FCは煩いことこの上ない。

静かに見学できないのかお前達。只でさえの馬鹿面がもっと馬鹿に見えんぞ可哀想に。

梓を黄瀬のよく見える場所(体育館の扉付近)に送り届けた後、自分はコート全体を見ることの出来る二階席へと足を運んだ。




正直私は黄瀬が嫌いだ。

語弊がありそうなので補足しておくと、私は黄瀬個人が嫌いというのではなくキセキの世代と呼ばれる彼等が嫌いだ。一言で言えばいけすかない。

真太郎は(一応身内なので)置いといて。

例えば桐皇へ行った青峰大輝はよく練習をサボっていると聞くし陽泉へ行った紫原敦は練習中でもお菓子を食べているというし(前からのようだけど)。

そして今現在黄瀬FCにキャーキャー言われてる黄瀬涼太は先輩方が真面目に練習しているのに女の子に手を振っている(あ、蹴られた)。

……なにより私が苛立っているのは彼が練習に全力を出していないことだろうか。

たかが練習試合、されど練習試合。である。

誠凛に練習試合で負けたと(真太郎から)聞いて少しは彼もチームの意味を理解したと思っていたのだけれど、、、あいつは何を迷っているのだ。

考える必要もあるまい。ただ先輩に頼ればいいだけなのに。


あの先輩方はとっくにお前を受け入れる態勢に入っているよほんと馬鹿。

まぁ何はともあれ外野まじうっさい。