「おはよう、みょうじ」
「ん?あー、うん、おはよう」


隣の席に豪炎寺が座った。
豪炎寺から挨拶してくるなんて珍しい。


「なまえちゃんおはよう!」
「おはよう!みょうじ」


前の席の円堂、斜め前の席の秋ちゃんもあいさつしてくれた。


「おはよう。ほんとサッカー好きだよね。体育館借りてまでやるなんてさ」
「まあな!」


にかっと円堂が笑う。


「豪炎寺も結構サッカー馬鹿だよね…って聞いてる?」
「あ、あぁ、聞いてる」
「…なんか今日変だね」


何か挙動不審だよこの人。


「…みょうじ」


わざわざ体を私の方に向けて、目線を合わせてくる。


「何?」
「そ、その、」
「なんだよー。何もじもじしてんの気色悪い」
「!?気色悪…っ!?」


あきらからにショック受けてるんだけど。
いったい何なんだ。
今日の豪炎寺おかしい。


「なまえちゃんあげる!」
「わぁ、ありがとう秋ちゃん!私もあげるよ!」


秋ちゃんが可愛くラッピングしたお菓子をくれた。
そう、今日はバレンタインなのだ!
やばい、おいしい、秋ちゃん女子力高い!


「はい!」
「ありがとう」

私も一応手作りだけど、自信ない。
秋ちゃんのおいしすぎる。


「みょうじ、おれも食いたい」
「言うと思ってたよ円堂」

でも、お前たくさんもらうんだろ。
私知ってる。


「みょうじ」
「ん?」
「その…俺にもくれないか…?」
「へ?あぁ、うん、勿論」


豪炎寺顔真っ赤だ…。
やめろバカ。私まで赤くなる。


「もしかしてさ、…豪炎寺ずっとそれ言おうとしてた?」
「…悪いか」

まじか。

更に顔が赤くなった。
私の顔も赤くなってる気がする。


「はい」


紙袋からお菓子を取り出して渡す。


「…円堂と木野とはだいぶ違うが…」
「それ、豪炎寺用だからさ」
「は、」
「言われなくても渡すつもりだったからさ」


お返しは3倍で
(お菓子じゃなくて、返事でもいいんだよ)


* * *
バレンタインwww
今更すぎるの第二弾w
豪炎寺が無駄に乙女。

2012.03.05 夕凪



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