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  • ここだけの話

「信じらんないからっ!普通間違えないからっ!」

「うるさい。文句言ってないで手を動かせ」

「何その偉そうな態度!ありえないからっ!」

「うるさい」



こんなやり取りがもう1時間は続いている。
時刻は21時。

うちの事務所で残ってるのは私、相川七海と同僚の如月仁だけ。

他の皆はさっさと定時にあがっている。

それなのに私達だけが残業中。

それは何故かというと…




「アンタが明日の会議で使う資料の予算打ち間違えたのが原因でしょ!」

「お前に誤字脱字、間違え、漏れが無いかのチェックを頼んだのに気づかないで今日までいたのが悪い」

「確かにスルーしちゃったあたしも悪いけど、そもそもアンタが間違えなきゃ良かったでしょ!」

「その間違えを見つけて打ち直して資料にするのがお前の仕事だろーが」

「まぁそうですけど!」

「開き直りかよ」




そう、コイツ、如月の作った資料の間違えを私は見落としてそのままコピーして50部作ってしまった。

そんで明日使う資料ってことで帰り際に如月に見せた。


そこで間違えが発覚。


帰り支度も済ませていたのに急遽資料の作り直しをするはめになった。


如月と二人で。





「はぁ…、なんか単純作業で眠くなってきちゃった…」

「おい、寝ながら作業すんなよ。またミスったらどうすんだよ」

「あ、やばい。1ページとんでた」

「おい」



イラッとしたような如月の声にすら反応できないほどの睡魔。

全部で20ページある資料を順番ずつ揃えて50部作る作業はいい加減あきてきた。





「わかった、わかった。コーヒー淹れてやるから目を覚ませ」

「コーヒーなんかじゃ、目ぇ覚めないんですけど」

「ったく、本当に我儘な女だな」

「あたしが目を覚ますような面白い話してー」

「…そしたらちゃんとやれよ」




そんなこんなで面白い話スタート!




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