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ガタンゴトンと揺れる電車。



ぎゅうぎゅうに密集されている車内。




く、くるしい……っ!!!





あぁ、もうヤダ!!



この満員電車も周りにいるオッサン達も!!!




私に近寄んないでぇーーー!!!



あぁぁぁっ!!!すいてる下り電車が羨ましい!!!



若い高校生がいて羨ましい!!!



この電車なんで高校生いないんだよっ!!!





朝っぱらからムカムカしながら揺られていると電車が大きく


ガタッ


と、揺れた。




私はバランスを崩して扉に手をついた。




そんなふうに扉に手をついたのは私だけではなく、


私の手のすぐ横にもバンッと、手が現れた。





ゴツイ腕時計に太い手首


大きい手に長い指





私のすぐ真後ろにサラリーマンが……っ!!!!





しかもこの手、カナリ素敵なハンド!!!




や、やばい…!!マジかっこいい人だったらどうしよ!!!




仲村トオルとか…

高橋克典とか…

藤木直人とか…




あぁ…なんかそんなこと考えてたら本当に私の後ろに仲村トオルがいる気がしてきた…




うぅー、ドキドキする!!!



どうしよどうしよー!!!





キキーーッ!!!


と、またも大きく揺れる電車。




その瞬間見えてしまった




ついさっきまで仲村トオルだと思っていた人の顔を…





……見るんじゃなかった…。








まぁ、こんなもんよね。



オッサンしかいない電車だって分かってたしさ、




芸能人ばりの人がいるわけないしさ、






「はぁ……」






若い男がカッコイイと思ったり


オッサンを芸能人に当てはめたり




虚しい24才よね…あたし……。








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