このサイトのスタンスについて | ナノ このサイトのスタンスについて、少し書いてみようと思います。
注意喚起というほどのものではないですが。


 まずはあまり甘い夢はありません。かといって切ないのかと言われればそうでもない。
たとえ甘落ちじゃなかったとしても、幸せな時間がある。報われなくても、幸せになれなくても、心のどこかで幸せを感じているみたいな、そういう恋。そういうお話を書きたいです。
甘いお話がピンク色だとすれば、できる限りクリアなお話を目指したい。

甘いお話も時には書きたいと思うものの、SSというほどの長さにはならずTwitterのプラスに投下して成仏。
 私はとてもめんどくさい人間だから「甘いお話が書きたい」「そもそも夢を見に来てる人にとってうちにあるような低糖度のお話なぞ求められていない」という気持ちと、「私は自給自足のために書いているに過ぎないから、甘いお話は他でいくらでも供給されている」「所詮自己満足だし、人様に見せることを第一目的にしている訳ではない、自分の好きなものを書けばいい」「サイトは書庫化のために作ったんだ、人のことなど気にするな」という気持ちが拮抗する。
 でもやはりせっかく書いたから人に見て欲しいと思うのは自然な考えな気がする。だからこそ、この面倒な文章だってここに公開している。読んで欲しいから。
人に見せるものではないのは分かってるけど、でもやっぱり見て欲しいからなるべく人目に付かないここに隠して、そして誰か1人でもこの存在に気付いてくれたら嬉しい。
モノにもよるけど、サイトに置いているお話の大半は自分では気に入っているお話ばかり。自画自賛するわけではなく、自分の読みたいものを書いているのだから自分の書きあげたお話は私は結構好き。だから人にも見て欲しい。
 一方で他人はこんなもの求めていないだろうな、という気持ちで申し訳なさを感じている。こんな僻地にある個人サイトまでせっかく夢を見に来てくれているのに、夢をぶち壊すような話ばかりが連なる。申し訳ないなと思う反面、でも私はこれが好きで、これがこのサイトだから仕方がない、という気持ち。確かに夢だけど夢だっていつも自分の見たい夢が見れるわけじゃないし、そんな都合のいいことばかりじゃない。夢ってイイもんばっかじゃない。

 それに伴って。解釈違いという言葉について。
 それはそうだろう。私は自分の書いているものについて、ほかの誰かが共感するなんて思っていなければ、そうありたいとも願っていない。ただ、自分の尺度でものを書いているに過ぎないから。10人いれば10通りの解釈がある。まさしく十人十色というもの。
 そもそも二次創作にとっての解釈とはそういうものでなければならないと思う。正しい解釈などというものは存在するはずがなくて。
 “正しい解釈”が仮にあるとすればそれは一次創作の作り手にのみ許された境地であって、一次創作を搾取し自分勝手に消費するこちらが“正しい解釈”などという能書を垂れる資格を持つはずがないと思う。一次創作が私たちの目に触れた瞬間に、私たちはそれを勝手に咀嚼する。そしてその咀嚼されたものはそれぞれの形を異にして然るべき存在であって。
 だからこそ解釈が違って良かったと思う。一致しているはずがないのだから、至極当然の結果が現れたに過ぎないと思うし、違うからこそ楽しい。
 解釈違いを受け入れろなどとは言わない。だけれども、ただ違って然るべきものであることは受け入れるべきだと思う。一次創作に対してすら解釈違いはしばしば発生するけれども、それに対していくら消費者側が「それは違う」「最悪の展開だ」などと言おうが、間違っているのは常にこちら側であり、受け入れ難いのはこちらの勝手な都合でしかないのだから。

 私はこれからも文字書きの熱が冷めない限りはなるべく沢山のお話を書き続けて、ここにこっそり仕舞っていきたい。

2021.1.31 綾瀬

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