「こんな時間に精市から電話なんて珍しいじゃん。どうしたの?」
『そうだね。ちょっと声が聞きたくなったんだ』
「ベタ〜」
『でもそうだから』
「…恥ずかしいなぁ、もう…」
『ふふ。なまえは何をしていたんだい?』
「なにも。そろそろ寝ようかなって」
『じゃあ寝ていいよ』
「え、切っていいの?通話」
『だめ。なまえが眠るまで付き合って』
「それ、こっちが付き合ってもらうみたい。私が寝落ちるまで精市の声聞かせて、みたいな」
『ふふ、そうして欲しい?それでもいいよ』
「(やった)」
『でもちゃんと起きてる間は言葉返してくれるかい?俺が聞きたくてかけたんだから』
「うん」
『なまえの返事がなくなったら俺が切るから、それまでもう少し、何か話そう』
君が、夢の世界に沈むまで。
幸村の声で眠りにつく
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素敵な寝心地だと思います。