別れようっていうベタなエイプリルフールで彼の反応を検証。



幸村の場合

「ね、幸村。別れよっか」

「…それ、本気で言ってる?」

「…うん」

「もしエイプリルフールでした、っていうオチで俺をからかうつもりなら別れる」

「え…(つまりどのみち別れが待って…どうしよう後戻り出来ない…!?)」

「…でも本気で言ってるなら縋り付いてでも引き留めるよ」

「幸村……」

「でもエイプリルフールだっていうならお前が縋り付かないと…俺達終わるよ?」

「ごめんなさいちょっとした出来心なのエイプリルフールとかもうやらないから終わらないで!」

「ふふ、わかってる」


◎検証結果
逆にヒヤッとさせられる辺りに意地の悪さが見える。





真田の場合

「さーなだ。別れよっか」

「……」

「あれ、聞こえてなかった?」

「いや、聞こえてたが…。……わかった」

「え、あっさり?」

「お前が考えて出した答えなんだろう」

「まぁ…えっと、うん」

「ならば俺は男としてお前を尊重すべきだと思うんだ、が…」

「なに、それ…(真田のくせにかっこいい…)」

「なまえ?」

「…で、なに?続きあるんでしょ?」

「…いや、」

「ねーえ、なに?教えてよ」

「未練があるなどと…俺もたるんどるな」

「…きぁゃっ、もう!真田大好き!」

「最後にそういう事は言うな」

「最後じゃないから!いい加減気付いてよ。冗談なのに」


◎検証結果
生真面目過ぎるのは通常運転。





柳の場合

「柳、別れよっか」

「エイプリルフールの嘘である確率…97%」

「…もうちょい乗るとか、そう言うのないの?」

「冗談にどう返していいものかわからなくてな」

「つまんない。せっかく何か聞けるかと思ったのに」

「残念だったな」

「でもあとの3%は?理由あるんだよね、確率には裏付けがあるんだよね」

「…お前には敵わないな。3%に強いて名前をつけるなら、不安だな」

「ん?」

「俺につまらないと、お前はよく言うだろう。…ふと飽きられるんじゃないかと考える時もある」

「そんなこと、」

「ないとは思っている。だが数字的にはだ。不安は理屈では片付けられない」

「うん」

「嘘だとわかっていても動揺するんだ。この手の冗談は、控えてくれないか?」

「、もう二度と言わない!」


◎検証結果
案の定確率でバレる。





柳生の場合

「柳生、別れよっか」

「…唐突、ですね。理由をお聞きしても?」

「理由…、」

「えぇ、嫌いになった理由、と言いますか」

「あー…あの、ね、(理由とか用意してない…)」

「…なまえさん?」

「その、柳生ってね。気遣いが細かいんだよね、それで…えっと私の事、優先的に考え過ぎだし…それで…」

「はい」

「も、もう終わりかなーって。」

「それだけでは諦め難いですね。もっと否定して頂けなければ。」

「え…だから……っもう無理、嫌いじゃないのに悪く言うの限界…!」

「ふ」

「ちょっと…今、笑って…まさか、」

「私が誰とペアを組んでいるか、ご存知ですよね」

「…騙された!」


◎検証結果
似非紳士。





仁王の場合

「におー。わか、」

「別れるか」

「え」

「お前さんとはどんくらい付き合ったかの…俺としては最長、か」

「え、待って」

「なん?」

「別れるって…私、と?冗談だよね?だって今日は…」

「ようわからんが、飽きた。終わりじゃ」

「え…(理由がリアル、すぎるんだけど…え、うそ…)」

「…泣きなさんな、冗談ぜよ」

「いやまだ泣いてないけど…」

「顔、泣きそうぜよ。お前さんも同じ内容で仕掛けるつもりだったんじゃなか?なんで真に受けとるん」

「だって飽きたとかリアルに言われそうなんだもん…!信じたわ馬鹿!」

「ククッ、飽きんのう」


◎検証結果
ペテン師、侮るなかれ。





ブン太の場合

「ね、ブンちゃん。別れよっか」

「無理」

「は、」

「俺、まだお前の事好きなんだよぃ。手放す気ねーの、だから無理。わりぃな」

「………意、外と俺様だよね」

「今更知ったのかよぃ。…ぶっ、お前、顔緩みすぎ」

「…っあー!わかっててとかずるっ」

「俺もうジャッカルにエイプリルフールして来たからな。ときめいただろぃ?」

「いや全然(…全然ときめいた)」

「素直になれって。」

「嘘にときめくわけないじゃん」

「何言ってんだよぃ?嘘ついたのはお前だけだっつーの。俺は本当の事しか言ってねぇよ」


◎検証結果
既に実行犯には通じず。





ジャッカルの場合

「ジャッカルー、わか」

「あぁ、なまえ。これ辞書

「…ん?」

「前借りたいって…言ってなかったか?今日あたり渡しとこうかと思ったんだけど…あ、なんか用か?」

「…ジャッカル、あの…」

「?」

「わか、れ…」

「?聞こえねぇ…言いにくい事か?…なんかあった?」

「わ…」

「…なまえ?」

「い…言えないっ…!ジャッカルに嘘でも騙すようなこと出来ない!」

「どうし、」

「なんでもないの!これからもよろしくねジャッカル。大好きだからね!」

「お、おう…俺の方こそ、な」


◎検証結果
とびきり善人の前では些細な嘘も心が痛む。





赤也の場合

「赤也、別れよっか」

「え!?なんスか突然!?」

「終わりにしようかなって、思って。」

「…何か気にさわるようなことしました?理由とか問題あれば言って下さい!なおしますから…!」

「うーん…、年下ってとこかな」

「それはなおせ…ない、ですけど…!」

「じゃあ…」

「本当に終わりなんスか…?俺、まだなまえ先輩のこと…」

「……」

「すんません、なんでもないっス。…恋愛は1人でするもんじゃないって、前に柳先輩から言われたんスよね。なまえ先輩が終わりだって言うなら俺も終わんないと…」

「…赤也(いつの間にこんな大人に…)」

「………っあーやっぱ無理!なまえ先輩考え直して下さい…!」

「ぶっ…あははっ、もうそう言うとこ大好き」

「え…?」

「ごめんね、嘘ついて。エイプリルフールだから許してね」


◎検証結果
まだまだ子供、罪悪感を煽る様な瞳がなんともいえない。





立海とエイプリルフール



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エイプリルフールとか言いつつ1日に間に合わなかったとか不覚すぎる。

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テーマ「人外ファンタジー」
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