「もしもし、蓮二?おはようございまーす」

『…おはよう。どうしたんだ?こんな早くに』

「あれあれ?なんでもお見通しの蓮二にも私の行動はわからな、」

『用がないなら切るぞ』

「いや待って用ある!」

『なんだ?』

「今日って雨降ると思う?」

『…なまえが見ていたであろう天気予報では、くもり。雨は降らないと言っていたと思うが』

「でもわたしは蓮二の、」

『予報が聞きたい、とお前は言う』

「…さっきとぼけたね?」

『過去に二度天気予報に騙されたと嘆いていたお前なら曖昧な天気を疑う可能性は考えられる』

「…いいから蓮二の見解」

『俺を気象予報士か何かと勘違いしていないか?』

「してないよ。蓮二は気象予報士より色んなことに詳しくて万能だもん」

『…夜から一時、雨が振る可能性がある。降るとしたら、なまえが駅から家へと歩く、19時頃に降る確率が79%だ』

「じゃあ傘は、」

『持って行った方が良いだろうな。だが風は強くない。折りたたみで十分だろう』

「わかった、ありがとう!」

『時間は大丈夫か?』

「え?…!や、やば、まだ着替えてない遅刻…!じゃあまた学校でね!」

『…ああ』


***


「蓮二どうしよう!わたし、」

「傘忘れた、とお前は言う」

「私読まれ…」

「電話が終わってからバタバタしすぎて鞄に傘を入れ忘れた、が理由としては妥当か」

「読まれ過ぎてる」

「ほら、」

「え。でも蓮二は?」

「そんなことだろうと思ったからな。お前に1つ貸すために2つ持って来ている」



柳に読まれ過ぎてる件

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